コーヒーの精製方法はざっくり4種類あります。
と言いますと、、、
同じコーヒー豆でも全く違う味が作れてしまうのです。
2018年現在インフラが整い、
いろいろな国で、いろいろな精製方法で
作られたコーヒーが世界中に出回っています。
今回は2000年以前の伝統的な精製方法について書いていきます。
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コーヒー豆とは言うものの、実際は種子にあたる部分のこと。
↑ブラジルのコーヒー農園↑
写真のように赤い実を成すことから コーヒーチェリー と呼ばれています。
黄色いのもあるんですけどね、、、^^;
果肉を取ると、中にはピーナッツの様に対になったコーヒー豆が現れます。
このままではコーヒーの味は全くしません!
コーヒーチェリーの状態から精製方法は枝分かれしていきます。
*収穫直後、精製工程に入ります。
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WASHED
文字の如く、お水を使います。
収穫されたコーヒーチェリーを水槽に入れ、枝や石などの異物を浮遊・沈殿させ取り除きます。
完熟コーヒーチェリーを
パルパー(果肉除去機、小農家では木製の手動のものも…)
にかけ、パーチメントの状態にします。
パーチメントの周りにはヌメヌメした粘液質
(業界ではミューシレージと言います。)
が付着していて、
これを取り除くため、別の水槽に10時間~半日ほど浸けて発酵させて分解、
さらに綺麗なお水で洗います。
そうしてヌメヌメの取れたパーチメントを水分値12%前後になるまで乾燥。
出荷直前に脱穀・麻袋に詰めていきます。
雨期・乾季の区別がなく、水源が豊富な国で発展した精製方法です。
山の急斜面で栽培している地域が多いため、主に手摘みで収穫されています。
さわやか酸味、クリーンな風味が特長。
グァテマラ コロンビア ケニア など
NATURAL
こちらはお水を一切使いません。
収穫されたコーヒーチェリーはそのまま広大なコンクリート、
もしくはビニールシートの上に満遍なく広げ、
レーズンの様にシワシワになるまで2日~3日かけて天日乾燥します。
こちらもまた出荷前に脱穀し麻袋に詰めます。
水源が乏しかったり、平らで広大なスペースが使える国で発展した精製方法。
果実味あふれる味わい
主に、ブラジル イエメン エチオピア など
SEMI-WASHED
ウォッシュドとナチュラルのイイトコ取り
収穫したコーヒーチェリーを水槽に入れ異物を取り除き、パルパーで果肉を除去、
パーチメントに付着しているミューシレージは水で溶かし出し、
((↑この絶妙な作り方の差で風味はかなり変わってきます↑))
さらに綺麗なお水で洗います。
この精製方法は、水源は豊富だが狭い敷地で発展していきました。
ミューシレージ除去は、もともとは手動で遠心力を利用して取っていました。
(キャベツ千切りの水切り器みたいなイメージ)
水を多量に使うことなく、発酵する時間も要らないのでエコな精製と言えます。
ウォッシュドに近い風味。
コスタリカ など、
SUMATRA METHOD
インドネシアの伝統的且つ、独特に発展した精製方法
インドネシアのコーヒー農園はとても小さな農園が多く、
パルパーは手動で木製のものを使っているところが多いです。
ミューシレージが付いたままのパーチメントを1日ほど乾燥させ、脱穀。
水分値20%ほどもある生乾きのコーヒー豆を12%前後になるまで乾燥させます。
インドネシアではほぼ一年中収穫されており、メインの収穫は3月~9月とかなり長いです。
小農園が多く、次から次へと収穫されるコーヒーチェリーを狭い敷地でどんどん精製していかなくてはなりません。
農園側は、手動の木製パルパーで果肉を除去しパーチメントで1日乾燥、脱穀までの工程。
↑こちらは東ティモールですが、木製パルパーで果肉除去の様子↑ *写真提供ピースウィンズジャパン
次の精製に向けスペースを確保する為、
生乾きのとても柔らかい状態の生豆を、出荷までの最終処理を行う業者に渡します。
業者は受け取ったらすぐに乾燥工程に入り、水分値12%前後になるまで乾燥させます。
この工程がほかの精製方法と全く異なる部分で、スマトラ式ならではの風味が作られます。
華やかな香り、リッチな甘味
インドネシア
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おおまかに4種類の精製方法を紹介しましたが、
で味が変わります。
精製方法の違いを知っているか否かで、日々飲むコーヒーの楽しさも変わってくるのではないでしょうか?